逆引き辞典ってなに?
逆引き辞典とは、やりたいことからプログラムコードを検索できる辞典です。
目的から探してすぐに「お手本のコード」にたどり着けるので、時間の節約になります。
逆引き辞典のメリット
では逆引き辞典のメリットを具体的に見てみましょう。
逆引き辞典の1つ目のメリットは、自分のプログラミングに落とし込めるお手本のコードが付いていることです。
実践的なプロのコードをそのまま使うことができるので、すぐにプログラムの質を高めることができます。
1つ1つ丁寧にプログラミング言語を学ぶことも重要ですが、プログラムの世界は広大で、すべての機能を覚えることはほとんど無理です。
そんなとき、逆引き辞典があれば、ある程度のことは「見よう見まね」で実装できるでしょう。
2つ目のメリットは、知識をより深めることができる点です。逆引き辞典は国語辞典や英語辞典と同じく、プログラミング言語の文法を正確に記載しています。
例えばオブジェクトに指定できるメソッドやプロパティの種類等詳細に学ぶことができるので、すでに習得したと思っていたオブジェクトの意外な使い方が分かったりします。
プログラミングの入門書を眺めていた時に比べ、数段上の知識を得ることができます。
3つ目のメリットは、目次による言語処理の網羅です。
逆引き辞典の目次にはその言語を使ってできる様々な処理がずらっとならんでいます。
この目次を眺めているだけで、「この言語でこんなことまでできるんだ」という新しい発見があるはずです。
逆引き辞典の注意点
便利な逆引き辞典ですが、購入する前に知っておきたい注意点もあります。
まず、逆引き辞典は初心者向けに書かれているものではない、ということを頭に入れておいてください。
もちろん逆引き辞典には初歩的なプログラム処理についても書かれていますが、入門書のように分かりやすい説明付きではありません。
また、最初のページから最後のページまで順番に読んでいくという使い方をするものでもありません。
これは、国語辞典について考えてもらえば分かるはずです。幼稚園児が国語辞典を見ても、語彙が増えることは稀でしょう。
国語辞書に書かれている言葉の説明文自体が難しいもので、理解が困難だからです。
文字を覚えたてのころは、詳細な文法表現を気にせず、簡単な言葉をどんどん使うことが大切です。
これと同じことが逆引き辞典にも言えます。説明されている内容がある程度分かるレベルに達するまでは、無理に逆引き辞典を購入することはお勧めできません。
逆引き辞典VSネット検索
逆引き辞典を購入するには数千円の出費が必要になります。一方、ネットを使えば無料で情報を調べることができます。
「○○する方法 言語名」というキーワードでネット検索をすれば、かなりの情報が集まる時代です。
わざわざお金を払って逆引き辞典を買う必要はあるのでしょうか。
この答えは、プログラミング言語をどのように学び、何に使いたいのかという学習者の立ち位置により変わっていきます。
ネットの情報は誰が書き込んでいるか分からないという意味で安全性や正確性が保証されていません。
ネット上には様々な情報が氾濫しています。その中にはそのまま情報を参照してしまうことに問題があるコードも見られます。
よくあるのが書き方のバージョンが古いというパターンです。
プログラミング言語は進化が早く、バージョンが違うと同じ機能を実装をしていても書き方が微妙に違ってくることがあります。
例えばJavascriptは ES2015とよばれるバージョンにて変数を定義する新しい方法が追加されました。以前は変数aを指定する際、
var a =1;
とvarを使っていたのですが、ES2015からは
let a=1;
と書くことが推奨されるようになっています。
ネット上ではバージョンが古いプログラムが検索に引っかかったり、あるいは書き手が新しい定義方法を知らなかったり、といった様々な理由から、いまでもvarで始まる変数定義をしているプログラムが見られます。
varで定義した変数が動かないというわけではありません。
しかし、プログラムを仕事に使う、クライアントに納品するという場合は、現在のバージョンにあった書き方をしているプログラムコードを参照にしたいところです。
もちろん、どのようなレベルの書き手が書いたプログラムか分からないので、内容に間違いがあるという問題もあります。
複雑なコードを参照する場合は特に注意が必要です。
ネット上のプログラミングコードは簡単にコピー&ペーストができますが、逆引き辞典のように内容の詳細解説がついていないことも多いです。
コードの意味をよく理解しないまま、自分のプログラムに引っ張ってきてしまうと、あとで修正ができずプログラムを最初から書き直さなければならない事態が起こるかもしれません。
安全性の点でも難があります。
誰が書いたかわからない責任者不在のコードですから、悪意のあるプログラムが仕込まれていないとも限りません。
ネット上のプログラミングコードを参照する場合は、安易にコピー&ペーストするのではなく、「このコードはこういう意味だ」ということを一行ずつ確認しながら使うことをお勧めします。
一方で逆引き辞典は、プログラム言語に精通している著者が出版社を通して売り出している見本コードの集まりです。
正確性や安全性が高く、内容は体系的にまとまっているため、効率よく情報にたどり着くことができます。
また最新の逆引き辞典を買ったり、対応している言語のバージョンを確認することで、現在主流のコードに限定した検索が可能です。
ただし、逆引き辞典にも弱点はあります。
1つ1つのテーマごとにまとまっている逆引き辞典は大雑把であいまいな内容での検索が難しいのです。
例えば「固定フッターの作り方」は逆引き辞典から調べることはできません。
逆にネットで「固定フッターの作り方」を調べればたくさんの情報がヒットするでしょう。
ただし、固定フッターに関係する「クリックイベント」については逆引き辞典で検索することができます。
ネット上の技術情報にも逆引き辞典にもデメリットとメリットがあります。そこで2つを連携させるとより良いプログラムが書けるはずです。
まずはやりたいことをもとにしたキーワードでネットで検索を行います。
そこでどのようなメソッドやプロパティ、関数が使われているのかを確認します。
次に、これらのメソッド・プロパティ・関数を逆引き辞典で調べます。
そこで見本コードや詳細文法を参照し、自分の知識として取得していきます。
あとはオリジナルのコードを書いていけばOKです。
逆引き辞典とネット検索を上手に併用して、効率の良いプログラム作成を目指しましょう。
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逆引き辞典まとめ
プログラミング言語初心者レベルを卒業したら、一度逆引き辞典を本屋さんで手に取ってみましょう。
ページの解説内容が分かったら、実力がついてきた証拠です。
さらなるレベルアップに逆引き辞典を役立ててください。
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