目次
Inkscapeとは
Inkscapeとは無料で使える画像制作・編集ソフトです。
画像制作のソフトは無料のものから有料のものまでたくさんの種類が存在します。
その中でも特に有名な画像制作・編集ソフトといえば、Photoshop(フォトショップ)とIllustrator(イラストレーター)があげられるでしょう。
Photoshopは写真編集の分野を得意としており、Illustratorはロゴやキャラクターイラストの製作に向いています。
InkscapeはPhotoshopよりもIllustratorに近い機能を持っています。
Illustratorは大変多機能なソフトですが、その分高額です。
そのため、Web製作でお金を稼げるかどうかわからないうちは使うのを躊躇してしまう人もいるでしょう。
一方Inkscapeならば無料で使うことができるので、Illustratorはまだちょっと早いかな・・・という人も気軽に使うことができます。
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Inkscapeのダウンロードとインストール
Inkscapeは以下の公式サイトよりダウンロードすることができます。
https://inkscape.org/ja/
公式サイトはベースは英語で書かれています。
言語選択をすることで一部日本語表記できる部分もありますが、ダウンロードページは英語なので少し戸惑うかもしれません。
難しく考えずトップページのDownLoadボタンを押し、WindowsもしくはMac、自分のOSに合う方を選んでダウンロードすれば大丈夫です。
あとはインストーラーに従ってインストールを完了させましょう。
Inkscapeでできること
InkscapeはIllustrator(イラストレーター)とおなじベクター画像の製作ができるドロー系ソフトです。
ベクター画像というのは拡大縮小しても画像の劣化が起こらない形式の画像のことです。
そのため、ロゴや名刺、ステッカー、LINEスタンプなどいろいろなサイズを想定したデザイン案にぴったりです。
ぺたっとした平面的なデザインのイラストを簡単に製作することができるため、フラットデザイン調のアイコン作りにもピッタリでしょう。
また、Inkscapeを使用することで、点と線からなる曲線の描き方やレイヤーの概念など、画像制作ソフトの基礎を身に着けることもできます。
類似の操作はIllustratorにも登場しますので、ドロー系ソフトになれるという意味でもInkscapeは役立つソフトといえるでしょう。
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Inkscapeの使い方を学ぶなら
Illustratorの使い方はパソコンスクール、オンライン学習サイトで学ぶことができますし、関連書物も山のように出版されています。
対してInkscapeに関連する情報は少なめです。その中でも使い方が学べる方法をご紹介します。
まず、Inkscapeの基本的な操作方法マニュアルは公式サイトに掲載されています(ただしこのマニュアルは英語と日本語が半々の状態なので少し読みにくいです)。
また、公式サイトではInkscapeでイラスト製作をする実演動画の案内も見られます。
動画も英語ベースで公開されていますが、実際の作業状態を目で見ることができるのでマニュアルより分かりやすいかもしれません。
数は少ないですが日本語で書かれたInkscapeの本も発売されています。体系的的な知識を学びたいなら、本でまとめて学ぶとよいでしょう。
インプレス社から出版されている「Inkscape独習ナビ」はかなり詳しくInkscapeの操作方法を教えてくれるのでお勧めです。
見本となる作品を作っていく第1部と、操作方法を詳しく説明している第2部に分かれているので、実際に手を動かしながら詳細な操作方法も学んでいくことができます。
また、Inkscapeを使って実際にたくさんの作品を作り出している日本のクリエイタ―のブログも役立ちます。
人によってはInkscapeの応用的な使い方なども公開してくれているので、そちらを参考にしても良いでしょう。
⇒アドビ・オンライントレーニング。ヒューマンアカデミー通信講座「たのまな」口コミ体験談
Inkscapeのメリット・デメリット
メリット
無料で使える
Illustrator(イラストレーター)は有料ソフトで買い切りはできません。
使用する場合はサブスクリプション形式で(学割無しの場合)(2020年1月現在)月 2,180円(税別)~の金額を払い続けなくてはなりません。
一方Inkscapeは無料でインストールができるため、気軽に使うことができます。
画面がすっきりしている
Illustratorは豊富な機能がそろっているのですが、ドロー系ソフト初心者にとってはどれをどのように使ってよいのか混乱してしまうことがあります。
一方でInkscapeは画面構成がシンプルです。
ai画像を開ける
InkscapeはIllustrator特有の画像形式ai画像を開くことができます。
パソコンにIllustratorがインストールされていないのにai画像を開く必要があるとき、とても役に立ちます。
デメリット
バグが多い
Inkscapeは無料のソフトなので、バグを起こしても自分で処理する必要があります。
作業中のデーターがいきなり飛んでしまうこともあるのでこまめな保存をお勧めします。
画像の書き出し形式が少ない
Inkscapeではメジャーな画像形式であるGIFやJPEG画像形式での保存ができません。
(Illustratorの場合は「Web用に保存」という機能でGIF、JPEG形式での保存が可能です。)
機能や表示が大雑把
Illustratorと同じような機能でも、Inkscapeで使ってみると大雑把で分かりにくい場合があります。
例えばレイヤーパネルのオブジェクト表示はIllustratorの方が使い勝手が良いです。
グラデーションの作り方もIllustratorの方が繊細な設定ができます。
情報量が少ない
Inkscapeはドロー系ソフトとしては有名ですが、書籍やブログなどの日本語で書かれている情報が少ないです。
Illustratorの場合は、公式サイトで使い方を説明した日本語の動画が完備されています。
パソコンスクールでもIllustratorを学ぶことができるコースがあり、本も沢山出版されています。
誰かにソフトの使い方を教えてもらいたい、丁寧な説明がないと新しいソフトを使えないという人にはInkscapeは向いていないかもしれません。
⇒デジタルハリウッドで最高のプログラミング技術を身に付けられるって評判は本当?
InkscapeはIllustratorの代わりに使える?
ではメリットやデメリットを踏まえたうえで、InkscapeはIllustratorの代わりに使えるのでしょうか。
これは使う目的によって違ってきます。
簡単なアイコンやLINEスタンプ作りに使うならばInkscapeは十分Illustratorの代わりになります。
しかし、Webデザイナーとして、つまりプロとして使用したいということになると少々厳しいかと思います。
IllustratorはaiというIllustrator独自形式でデータを扱うことができます。
このai画像は結構重要で、例えばWebデザインの仕事をリモートで受注しようとしたとき、ai形式で素材データを渡されることがあります。
また納品する際もaiデータでの納品を求められたりもします。
Illustratorならば、aiデータを編集することも、aiデータで保存することもとても簡単です。
Inkscapeのメリットでもふれたように、Inkscapeでもaiデータを閲覧したり、作成したりすることはできます。
ただし、aiデータをInkscapeで開いてもai固有の編集データが反映されていなかったり、保存の際は別のファイル形式を経由しなければならなかったりとややこしさが伴います。
aiのデータを扱うことはできますが、完璧な互換性は保証されていないのです。
さらにWeb現場での画像編集にはIllustratorを使うことが非常に多いため、就職や転職でも「Illustratorが使える」ことが雇用条件になることもあります。
IllustratorとInkscapeは似ている面もありますが、やはり細部の操作方法は違ってきます。
そのためプロとして、特にどこかの現場に所属してWeb製作をしたいなら、いずれはIllustratorを使うことを考えた方が良いでしょう。
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